半沢直樹×少女漫画!?後半がイマイチ!?『梨泰院クラス』感想【ネタバレ有】
『愛の不時着』とともに、国内Netflix視聴数ランキング上位を数か月間キープしている超人気ドラマ、『梨泰院クラス』(イデウォンクラス)について、感想をつらつらと書いていきます。
ちなみに、感想パートはネタバレ有なので、まだドラマを観てない方はご注意を。
『梨泰院クラス』キャスト
パク・セロイ役:パク・ソジュン
主人公のパク・セロイを演じるのは、パク・ソジュンです。
『ミッドナイト・ランナー』など数々の映画・ドラマに出演歴のある俳優さんです。
チョ・イソ役:キム・ダミ
パク・セロイのビジネスパートナーであり恋人役を演じるのは、キム・ダミです。
ティーンエイジャーかな?と思うくらい若く見えますが、1995年生まれです。
オ・スア役:クォン・ナラ
パク・セロイの初恋の相手を演じるのはクォン・ナラです。
容姿端麗とはこういう人のことを指すのか・・ってくらい美人さんですよね。
アイドルグループ「Hello Venus」に所属してるそうです。
『梨泰院クラス』あらすじ(ネタバレ無し)
主人公は、父と2人暮らしの青年パク・セロイ。
セロイはある事件をきっかけに、大手飲食チェーン“長家(チャンガ)”の会長チャン・デヒと深い因縁を持つようになります。
長家への復讐心に燃えるセロイは、「自分も飲食店を持ち、長家を超えてやる」という思いを胸に、梨泰院に自らの店を構えます。
仲間を集め、長家会長の背中を追うセロイ。
そんなセロイの成功をあの手この手で阻む、長家会長。
果たして、セロイは長家会長を超え、復讐を果たすことができるのか!?
『梨泰院クラス』感想(ネタバレ有)
エンタメとしての完成度が高く、めちゃくちゃ面白かったです。
いうなれば、韓国版『半沢直樹』って感じかな。
というエンタメ要素をぎゅっと詰め込んだ感じなのですが、けっこう上手くまとまってる。
ただ、個人的には後半の展開がイマイチな部分があったりして惜しかった。
ですがそれは好みの問題です。
作品の完成度は高いし、登場人物も魅力的。
わかりやすい設定とストーリー。
大ヒットするのも納得です。
ですが、個人的には
といったドラマが日本で長期的にランクインしないのが残念です・・。超おもしろいし、どれも『梨泰院クラス』をも上回る完成度なのになー。
世界的に大ヒットしてるのに、日本での知名度・話題性がイマイチなのは何故・・
努力×友情×勝利に少年心がくすぐられた
努力×友情×勝利という少年ジャンプ的要素に少年心がくすぐられました。
何も持たざる主人公が仲間を集めて宿敵に挑む様子は、まさに少年マンガ的。
ワクワクしました。
少年漫画好きの筆者としては、仲間と力を合わせて店を成功させるまでの過程をじっくり描いてほしかったところですが、このドラマのメインテーマはあくまでも「パク・セロイ vs. 長家会長」。
そしてサブテーマは「パク・セロイの恋愛」。
そのほかの要素はおまけなのです。そこがちょっと物足りなかったですね。
まぁ、株で長家に仕掛けたりする要素も面白かったですし、イ・ホジンとパク・セロイの友情も胸アツでしたけどね。
少女漫画要素はいらなかった
このドラマは、少年マンガ的要素がある一方で、少女マンガ的要素もあるのが特徴的です。
まぁ、韓国ドラマの鉄板ではありますが。
個人的には、この恋愛要素がトゥーマッチでした。
少年マンガの中にあるような、スパイス程度のものであれば良かったのですが、本作での恋愛要素は多すぎました。
「コレってなんの話だったけ?」と作品の方向性を見失うくらい、マイナス要因になってしまいました。(特に終盤)
しかし、この恋愛要素こそがこの作品が大ヒットした要因の1つであると思うので、不可欠ではあるんでしょうね。
たしかに、「セロイが選ぶのはイソとスアどっち!?」というところにはハラハラさせられましたし楽しめました。
少女マンガが好きか、少年マンガが好きか、好みの問題なんでしょうね。
私は断然チョ・イソ派
スア派・イソ派がいるかと思うのですが、筆者は断然イソ派です。
人間らしくて可愛気があるところが理由です。
イソは他人の気持ちを汲み取れないソシオパスなので、「なんでそんな言い方するの!?」というシチュエーションの多く、「自分とセロイさえ幸せなら他の人はどうでもいいのかよ!?コイツ最低だな!」と思うこともしばしば。
(ラストのグンスと一緒に逃げるシーン、「おい!」ってツッコミたくなった。)
ですが、自分の気持ちに率直で非情に人間らしいのでなぜか憎めないのです。
行動派で有能なところもポイント高いですね。
一方、スアは受け身なところがセロイと合わないと思いました。
「私を長家から解放してほしい」という受け身なスアよりも、「あなたの剣となり盾となり戦いまっせ」というイソをセロイが選ぶのは納得。
(売れないバンドマンの彼を支え続けられるかという問題に少し似ている。)
先の見えない茨の道に共に飛び込む覚悟を持てないスアの気持ちはとてもよくわかりますし、筆者自身はタイプ・スアだと思います。
だからこそ、チョ・イソがカッコよく見えるという部分もあるかもしれません。
終盤の展開がイマイチ
「少女マンガ的要素いらんのでは」と前述しましたが、それは主に終盤のことを指します。
会社を大きくしていく過程の描写にもっと尺を割いてほしかったですし、イソ誘拐と奪還のくだりは不要だったと思います。
それよりも、長家との最後のもう一勝負をしてほしかった。
最後までワクワクしたかったんだよ、私は・・。
グンウォンが悪役のまま終わってしまったことも残念でした。
グンウォンは、愛情不足と間違った教育方法が災いしてダークサイドの人間になってしまったのですが、更生することなく悲劇的な結末を迎えたことにがっかりでした。
「物語中盤で更生してセロイの仲間に加わり、スアとの恋路が発展して愛を知る。彼の策で長家会長に一矢報いる」って展開があったら胸アツだったのに・・・。
(そういうキャラって感動要員として死亡させられがちだけど・・)
セロイのモチベーションが、「会長の大切にしてるものを全て奪う」といった負のモチべのまま終わってしまったことも残念でした。
「長家への復讐」という負のモチベーションは、会長との勝負を重ねるごとにいつしか「あなたを越えたい」というポジティブなものに変化したように見えたのですが、ラストは半沢直樹の土下座のような感じで終わってしまいましたね。
(半沢直樹の方は、あれはあれが良いのですが。)
「仲間と一緒にあの人を越えてやる」というポジティブなモチベーションへの変化を描く物語とし、その過程にグンウォンへの許しの描写がある・・そんな物語を見てみたかった気もします。
まとめ:総括としては大満足
そんなわけで、後半にイマイチな部分ありましたが、総括としては大満足の作品でした。
ちなみに、お気に入りキャラはスングォンさん。
終盤に死亡フラグ出ていたので、イソ奪還の際に死亡してしまうかとハラハラしていたのですが、ちゃんと生き残ってよかった・・!
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