エンタメのきらめき

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【ネタバレなし】メタモルフォーゼの縁側 あらすじ・感想|おばあちゃんと女子高校生の友情にほっこり

メタモルフォーゼの縁側』(著者:鶴谷香央理)が面白くて全巻一気読みをしてしまいました。

 

ネタバレなしで感想を書いていきますので、この漫画が気になっている方や、次に読む漫画を探している方などの参考にして頂ければ嬉しいです。

 

 

『メタモルフォーゼの縁側』とは

 

鶴谷香央理さんが描く、「コミックNewtype」で連載中の漫画です。

メタモルフォーゼの縁側

 

『メタモルフォーゼの縁側』受賞歴

 

『メタモルフォーゼの縁側』は、数々の賞に選出された注目の作品です。

私はこの漫画の輝かしい受賞歴は読了後に知りました。ですが、この賞の受賞歴を見て、思わず「うん、納得。」という言葉が。スルスルと惹き込まれる魅力があったからです。気になった漫画をいくつか購入して並行読みした中で、この漫画は頭一つ抜けていたのです。

 

『メタモルフォーゼの縁側 』受賞歴

 

主要登場人物・あらすじ

 

まずは、登場人物とあらすじをご紹介していきます。

 

登場人物

 

佐山 うらら:17歳

内向的な女子高校生。BL漫画を読むことが趣味です。書店でアルバイトをしています。

 

市野井 ゆき(いちのい ゆき):75歳

夫に先立たれ、1人暮らしをしているおばあちゃんです。娘の花江(はなえ)は海外在住です。自宅で書道教室を開いています。

 

紡(つむぐ):17歳

うららちゃんの幼馴染です。うららちゃんと同じ高校に通っています。「つむっち」「うらっち」と互いをニックネームで呼び合ったり、うららちゃんが漫画を貸したりと気の置けない仲です。

 

英利(えり):17歳

とても整った容姿をしており、勉強もできるスーパーガールです。紡の彼女です。

 

あらすじ

 

この作品は、75歳のおばあちゃんと高校生の友情を描いた漫画です。

 

友情をつなぐ架け橋が「BL漫画」であるという点が、一風変わっています。

 

一見、読み手を選んでしまいそうな設定なのですが、この漫画には読み手を選ばない面白みがあります。この漫画に描かれているのは、人間ドラマであるからです。年齢を超えて友情を育んでいく様子や、生きがいを見つける喜び、新しいことに挑戦する楽しさなど、誰にとっても楽しめるドラマが魅力的に描かれているのです。

 

コミュ障気味で、あれこれと考えすぎてしまううららちゃんと、主人に先立たれて寂しい思いを抱えながらも、イキイキと可愛らしい市野井(いちのい)さん。まったく異なる2人なのですが、ある日、うららちゃんがバイトしている書店で市野井さんがBL漫画をうっかり購入したことから交流が始まります。

 

BL漫画という共通の趣味を通じて、2人の距離がだんだん縮まっていきます。一緒に食事をしたり、好きな作家の出る同人誌の販売会に行ったり。

 

そんな2人の友情と、不器用なうららちゃんが成長していく様子を見守る作品です。

 

魅力その1:友情が芽生える瞬間にワクワクする

 

うららちゃんと市野井さんの間に、だんだんと友情が芽生えていく過程にワクワクします。人と仲を深めていくときのワクワク感。相手が自分の趣味に興味を示してくれた時の高揚感・・・。大人になって、新たな友達を作るという機会が減り、忘れかけていた感情を思い出しました。

 

2人の距離がすぐに深まるのではなく、時間をかけて少しずつ縮まっていくのがイイんですよね。

 

うららちゃんは、幼馴染の紡(つむっち)以外友達がほぼいません。とってもシャイで繊細で、気にしすぎるところがあるので、市野井さんとの距離も少しずつ、少しずつ詰めていきます。丁寧にその過程が描かれているので感情移入しやすく、2人の距離が縮まると、とっても温かい気持ちになるのです。

 

作者である鶴谷さんご自身の経験をもとに描かれているとのことで、「わかる、わかる~」と共感を持てるようなシーンがたくさんあります。

 

↓作者:鶴谷さんへのインタビューも作品の裏側が知れて面白いので、興味がある方は読んでみてください。

konomanga.jp

 

魅力その2:表情豊かな市野井さんの日常を追うのが楽しい

 

 市野井さんは、好奇心旺盛で素直な人です。同人イベントに参加して楽しんだり、月刊漫画の発売日を楽しみにしてワクワクしていたり。「おばあちゃん」というよりは、「少女」のような天真爛漫さを持っています。そんな彼女が生きがいを見つけ、イキイキと目を輝かせる様子に癒されます。

 

一方で、時々、ハッとさせられるような場面もあります。漫画の発売速度と自分の余命を逆算して、「この作品のラストが見れないかも・・」と考えたり。腰が痛くて立ち上がれなくなったり。市野井さんの年齢を感じさせる描写があると、2人の友情が行く先について考えてしまって切なくなったりもします。

 

そんな描写が、市野井さんとうららちゃんの友情の輝きをより引き立てているのです。

 

魅力その3:恋愛も!?シャイで不器用なうららちゃんの成長が見たい!

 

うららちゃんは、前述の通り、シャイで繊細で不器用な性格です。その上、思春期真っただ中なので、好きなものを好きとも言えないフクザツなお年ごろなのです。

 

そんなうららちゃんが、市野井さんと出会って刺激を受けて、成長していく様子もこの漫画のみどころのひとつです。お互いの存在が良い刺激になっていく・・・そんな友情ってホントに素敵ですよね。

 

これからうららちゃんがどのように恋愛していくのか・・・というところも気になります。個人的には、若者であるうららちゃんには感情に素直に生きてほしいと思うところです。フラれたとしても、若いうちならば傷の治りも早いですし、良い経験になりますからね。

 

まとめ

 

市野井さんとうららちゃんの友情にほのぼの癒されるので、是非一読してみてください。「共通の趣味を持つ友人」ってイイナ・・・と思わされますよ。

 

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